【続・稼げない・・・】経営者・不動産投資家は「努力」に高価格をつけすぎている
弊社は事業として、経営者の方の事業計画や新規事業計画の作成補助とコンサルティング、投資家(とりわけ「不動産投資家」)の法人管理や計画立案などをサポートしています。
前回の「なぜ、稼げないのか」シリーズ第二弾として弊社が感じている所管を書かせていただきます。
▼「努力した」ということを高く見積もりすぎる人たち。
まず、誤解のないように言いましょう。「努力をしないこと」は論外です。成功している方は、よっぽど運がよかったごく一部例外を除いて努力しています。
ですが、この仕事をしていると感じることが一つ。世間の「絶対評価教育」の弊害なのかもしれませんが、「努力していることを免罪符」に、こんなに頑張ってるから成果が出て当たり前だ!褒めろ!!という人がいます。
「甘ったれるな!」というのが正直な感想ですが、このまま投げっぱなしで終わるとただのお気持ち表明記事になるので、もう少しまじめに解説します。
▼勘違い1:努力「自体」には価値がない。
例えば皆さん、「速く走れるようになりたい!!」と言ってる人が、バッドで毎日1万回素振りをする「努力」をしていたら、どう思いますか?
いうまでもなく「無駄」ですし、「そんな努力に価値はない」ですよね。でも、事業や投資においてはこういう的外れ・無価値な努力をしている人が、非常に多いです。具体例を上げましょう。
弊社に、「売上と利益が上がらないんです!経営指南してください」というお客様がいらっしゃいました。この方の決算書を見せていただくと、「売上が上がらないと言ってるのに広告宣伝費がほぼ0!!」じゃあこの社長さんが何をやっていたのかというと、「製品サービスのクオリティを上げて、少しでも良い品を提供しよう!!」と頑張っておられたわけですね。
別の事例も書きましょう。不動産賃貸業を行っている方で、「収益がなかなか上がらない!」という方がいらっしゃいました。保有物件を見てみると、物件クオリティも高く、リノベーションやインターネット無料などのサービスにも非常に力を入れており、サービス力は素晴らしい!でも、月額6万程度の家賃の物件にリフォーム費用を500万(!?)もかけておられました。一切追加コストが発生しないと考えて、かつ入居が入り続けても回収するまで約7年です。そりゃ儲かるわけありません。
このように。「頑張る方向」を間違ってしまうと、それ自体が「成果として」無意味になります。重ねて誤解のないようにいいますが「無駄」ではいです。成果にならない「無意味」なだけで。
でもこれを「こんなに頑張ってる、努力しているのに何で・・・!!」といわれると、「いやそりゃそうよ」という回答にしかならないわけですね。
▼勘違い2:ずっと「努力」することに意味はない。
突然ですが皆さんは、「上場している会社の経営者」でしょうか?多分ほとんどの方は違うと思います笑
上場している、言い方を変えると投資家の方に成果を出し続けないといけない人は、目標を達成したら次の目標へ!!さらに次へ!!!と、頑張り続けないといけないと思います。
が、副業・起業レベルで頑張っている人や、不動産投資家の方は規模を大きくする努力を続ける必要はありません。
経営アドバイスやコンサルティングを行う時には、「未来決算書」という概念があります。
例えば商品Aの広告を打ったら、木造のアパートを購入したら、貸借対照表にどのような影響を与える。それを基に運転資金や設備投資はどうする、融資をどうする。そして今期の終わり、3期後の終わりには現金や土地建物といった資産、借入負債、また損益計算書の売上や経費がどうなるんだろう・・・?と想定するやり方です。
で、話を戻しまして。上場企業でもない、投資を受けているわけではない事業者は「永遠に売上10億!100億!!」と目指す必要はありません。借金してるならなおさらです。
持てる者の傲慢かもしれませんが、お金なんて自分と家族が不自由なく過ごせるだけあれば、とりあえずはそれがゴールでいいんです。そっから時間を持て余すなら社会貢献を通しての還流などを考えればよろしい。
稼いだ分だけ車・高級時計・タワーマンション!!ゲームへの課金!!!などに使い続けていると、キリがありません(※もちろん本人が自己責任の上で、その楽しみのために頑張り続ける!というならそれはそれでありです。財務・経営コンサルタントとしてはどうかなと思う、というだけで)。
こういった視点で見た場合。特に物欲などがない方はそうですが、「どこまで頑張り続ける必要があるのか」。今風の言い方をするならイグジット、出口戦略とその段階を考えるようにしましょう。
弊社所感ですが、利益率にもよりますが普通のスモール事業なら売上1億・利益3000万、不動産賃貸業なら、物件種別にもよりますが賃料売上5億~10億でキャシュフロー差し引き2000~5000万円、というところがゴールでいいんじゃないかな、と思います。
皆様は「出口」を決めてそれに向けた「計画」を練っていますか?
もし練っているなら、それを達成するための「努力」を頑張りましょう。練っていないならそこから始めましょう。
▼「監督」の必要性と意義
最後に一つ、ちょっと愚痴とポジショントークが入りますがお付き合いください。
財務や経営計画、不動産投資計画のコーチ・コンサルティングを仕事にしていると「そんなところにお金を使う暇があるなら、場数を踏むために資金を使ったほうがいい!無意味だ!!」と主張する人がいます。
まぁそんな人は弊社は基本的に「ふーん。そう」で流すようにしています。彼らを論破・改心させたところで得るものがあるわけではないのでお好きにどうぞ、です。
ただまぁせっかくここまで読んでくださった方のために。弊社は「成功するには【正しい努力」をするべきだ】というスタンスです。そして、知識と時間と技術はお金で買えます。
場数を自分で踏む!!という方は、例に出したような速く走れるようになりたい!!」と言ってる人が、バッドで毎日1万回素振りをする「努力」をしている人も少なくありません。
プロ野球選手になりたい!という人は、独学で本読んで練習するよりデキる監督につきますよね?
おなかが痛くなったとき、「今から医学を勉強して、腹痛の原因を探そう!!」なんて思わず、お金払って病院にいきますよね?
でもなぜかこんな「当たり前」が分からない人がいるのが、事業・投資という世界です。せっかく勉強をされておられる皆様におかれましては、くれぐれも「努力」に価値をつけすぎて、空回りをしないようよろしくお願いいたします。
今回はこの辺で。
2024年5月9日
株式会社BFPホールディングス 代表取締役 土居 亮規
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